HONDURAS2007-01-21 01:05:31

なんだか急に遥か昔の思い出が蘇って来たので、その昔話をもう少し。

小学校3年生のとき、僕は初めて海外生活をする事になりました。テグシガルパ、といってもほとんど日本人には知られる事のない街。

本当に小さな街でした。そこで僕は小学校生活を始めたのです。日本人なんている訳がありません。周りは皆スペイン語を話す現地の子供ばかりです。日本人学校など有るはずのない国ですから、僕にはその現地校で何とか周囲とやって行くしかないのです。

その学校の制服は女の子は緑色のスカート、男の子はベージュのズボンに白いシャツでした。僕の異国での小学校生活は、周りを見ても言葉も分からない、もちろん見ず知らずの人間ばかりと言う、とてもつらい状況でスタートしたのです。

楽しみは昼休み前に迎えに来てくれる車です。一度家に帰り食事をしてまた学校に行くと言う生活を繰り返す事になったのでした。

今でもこの学校の校歌を覚えています。Instituto Tegucigalpaそれがこの学校の名前でした。そして担任の先生。厳しそうだけど、美人の若い先生だったのを覚えています。

なつかしいなぁー。もう二度と戻らない生活

かもめ食堂2007-01-21 17:58:00

懐かしい話からうって変わって、最近の話です。

先日レンタルビデオで「かもめ食堂」を借りて来て見ました。 フィンランドのヘルシンキで食堂を始めた女性と、それを手伝い始める二人の日本人女性と地元の人との交流、そんな話です。

もたいさんが演じる食堂を手伝い始める一人の旅行者がいます。それまでずっと親の看病を続けて来て、その親が亡くなったのをきっかけになぜかヘルシンキまでやって来たのです。 この人、空港に着いた時に荷物が出て来なくて、ヘルシンキに足止めをされる事になってしまったのです。毎日電話をして荷物が出てくるのを待っているのでした。

ある日そんな生活をしている中で偶然にこのかもめ食堂にやって来ます。たまたまそこにいた日本びいきのフィンランド人の青年から、フィンランド人がのんびりと生活をしているのは、ここに森が有るからだと聞かされます。 それを聞いたこの女性は森に行ってみる事にしたのでした。

森に行って彼女はキノコを沢山、沢山採りました。でも、なぜかかもめ食堂に戻ると、そのキノコをなくしてしまったと言うのです。

それからも毎日出て来ない荷物を彼女は待ち続けます。 そして、ある日、突然荷物がようやく出て来ました。早速ホテルにその荷物を持って行き、そのスーツケースを開けると、何と中に入っていたのはあのキノコだったのです。

なんとも不思議なお話ですが、なんだか僕も、今一生懸命になくした物を探している気がします。毎日毎日出てくるのを待っている気がします。そんな訳で、何となくこのシーンが印象的でした。

僕がこの話で感じたのは、このもたいさんが演じる女性が最初になくしたスーツケースに入っていたのは、一見きのこの様に見える彼女の大切なものだったのだろうと言う事。そして彼女が森で見つけたのも、これにとっても近い、あるいはまさにそれそのものの大切なものだったのだろうと思います。そして待ち続けた結果それを取り戻す事が出来たんです。

一生懸命待ち続け、そしてそれを取り戻す努力をし続ければ、きっと僕もそれを取り戻す事が出来るだろうと、そう信じて行こうと思っています。 僕の大事な物を取り戻すまで