3.11のドナドナの話2025-03-12 10:37:09

この週末はちょっと京都に遊びに行って来ました。

たまたま知った京都の禅寺の建仁寺で、双龍の天井画が公開されていると言うので、ぜひ一度見てみたいと思って、土曜日の朝に出発して、その日の午後その双竜を見学して来ました。

ほとんど事前知識も無く行ったのですが、いざ目にしてみるとそのあまりの素晴らしさに、感動して涙が出そうになりました。これはとても良いものを見たと、大感激して日曜日の夕方帰って来たのです。



その帰りですが、初めて京都の駅の中を少し散策して来ました。京都駅ビルが凄いことになっていることは、知ってはいましたが、今回初めてその中に足を踏み入れて、その壮大さに驚きました。そして、ビルで言うと何階になるのか分かりませんが、一番上の階まで登ってみると、京都の街がかなり一望出来て、この日本でも貴重な古都の景観が大きく変わって行っているのを実感しました。まさか古の都人は京の都がこんなになるとは想像もできなかっただろうなと思います。

ただ、京都のいいところは貴重な昔からの景観も大切に守られている事で、やっぱり何度来ても良いなと思いつつ後ろ髪を引かれて帰って来たのです。

建仁寺に行ったのも大正解でしたし、その日の夜は京都のおばんざいを頂きました。とても充実した良い週末を過ごさせてもらいました。願わくば、せっかくの禅寺に行ったので、尺八をあの場で吹けたらきっといいだろうなと思いましたが、それは叶わぬ夢ですね。

そして、昨日はもう14年目になると言う3.11でした。

この日は、3本持っているフルートの内の1本を買取してもらおうかと思って、業者の来るのを待っていたのですが、午前中にその業者がやって来たので、このフルートを見てもらいました。



思えば、フルートを再開するにあたり中古で購入したヤマハのフルートですが、もう3年以上練習してきた愛機なので、とても愛着があったのですが、かといってプロの奏者でもないのに、フルートを3本も持っていても仕方ないだろうと思い、意を決して業者を呼んだのです。査定の結果は最初5万円を提示されました。僕の期待値には及ばなかったので、検討すると言ったら、上司に相談すると言って、もうちょっと上乗せした値段を提示されました。

後ろ髪を引かれたのは事実ですが、止むなくと言うか、仕方ないと思い決断して買取してもらいました。

そんな訳で、この愛機はすでに僕の手を離れて「ドナドナ」されて行ってしまいました。(泣)

そしてこの日は約1年半前に買ったムラマツのフルートでいつものようにシュターミッツのコンチェルトを練習し、3.11なので「花は咲く」を演奏して練習を終えました。

僕にとっての3.11の14年前は色々な事が起きた年でもあり、当時の事を思い出したらなんとも言えない気持ちになりました。何よりも、転職をしたり、あの日の夜、寒い中を東京六本木から自宅のある千葉県を目指して歩いた記憶が蘇りました。

「花は咲く」を吹きながら、そんな感慨に浸り、去っていった愛機のフルートの事や、京都の旅の事やらを思い出しつつ、僕の14年目の3.11が終わりました。