ぴーすけ君とそらちゃんとぴのこちゃん 292023-06-17 16:12:30

梅雨の中休みの様な晴天がやって来ました。朝からかなり気温が上がり、暑い一日になっています。

そんな晴れた朝、ぴーすけ君はお母さんと一緒にとある公園に散歩で出かけました。

滅多に来ない公園なのですが、偶然散歩していてぴーすけ君が見つけた公園で、暑かったのでちょっと木陰で一休みすることにしたのです。

前の日の夜まで雨が降っていたので、ベンチが少し濡れていましたが、気にせず座っていたら、鳩たちが集まって来ました。

残念ながら、鳩の餌になるようなものは何も持っていなかったので、ぴーすけ君とお母さんはそんな鳩たちをただ眺めていたんです。

すると、ぴーすけ君がその中の一羽が少し変だと言い始めました。

「お母さん、あの子の足を見て」そう言うと、鳩の中の一羽を指差しました。

その鳩は、左足だけで砂地の公園に立っていたのですが、よく見ると足の指が2本ありません。

何だかちょっと不安定な感じで立っていたのですが、それでもその子は一生懸命に立っていました。そのうち、上げていた右足を下ろしたのですが、その右足には何やら網の様なものが絡まっているように見えました。

お母さんはそれを見て、ぴーすけ君に言いました。

「可哀想ね。小さなアンヨに網が絡まってしまっているのね。とってあげたいけど、手を出したら飛んでいってしまうから、どうしようもないわね。」

「それに、多分引っかかった網で左足の指が2本切れてしまったのね」と言いました。

もちろんぴーすけ君もそれを分かっていた様です。でもなぜ指がないのかは理解できていませんでした。

「可哀想な鳩さん。」とぴーすけ君は悲しそうに言いました。

二人がそんな事を話していると、その鳩さんは砂地の上に腹這いになって休み始めました。

「きっと疲れちゃったのね。足が不自由だと立っているのが大変なんでしょうね。」とお母さんがぴーすけ君に言いました。

それを聞いたぴーすけ君は鳩に向かって

「頑張ってね。元気でね。」と言いました。

おそらくその鳩にその声は伝わらないでしょうけど、本当に鳩さんには頑張って生きて行って欲しいですね。

ぴーすけ君にはきっと良い経験になったでしょう。生き物を大切に思う心がぴーすけ君の中で育ってくれることはとても嬉しい事ですね。

そして、ぴーすけ君は付け加えるように言いました。

「今度また来るからね。その時はそらちゃん達が食べ残した餌を持って来てあげるね。」

どうやら、その公園はぴーすけ君のお気に入りの公園になりそうです。

そして、その時はまたこの鳩さんに会えると良いですね。

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